第45章 また奪われた偏愛

夜見千絢が別荘の正門を出ると、少し離れたヘリポートに、優雅なフォルムで流麗なラインを描くヘリコプターが一機、静かに停まっていた。

回転するローターが陽光を受けてきらりと瞬き、胸の奥をふっと持ち上げるような高揚感と、理由もない嬉しさを連れてくる。思わず――自分のものにしたくなるほどに。

こんな贈り物、初めてだ。

しかも、ヘリコプター。

特別すぎる。

夜見徹也は、千絢がしばらく固まったままなのを見て、わずかに眉を寄せた。

「……気に入らないか? なら別のを用意する」

「気に入らないわけじゃない」

真剣な顔で言う徹也に、千絢はすぐ答えた。

ここで「嫌」と言えば、徹也はきっと別の贈...

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