第58章 距離を縮めたかった

夜見美羽は夜見槙夫の褒め言葉を耳にした途端、ようやく満足げな笑みを浮かべた。

――長いこと待って、やっと褒めてもらえた。

ここで諦めていたら、今日は夜見千絢に全部持っていかれて、自分の存在なんてきれいさっぱり消えていただろう。

そこへ雲田伊津美も歩み寄り、夜見千絢の手元――美羽が贈った宝石のペンダントに目を留めると、柔らかい声で言った。

「美羽のプレゼント、やっぱり素敵ね。こういう宝石のペンダントって、なかなか見ないもの」

姉妹の穏やかな光景を眺めながら、伊津美は思わず口元をほころばせる。

――本当の姉妹だったら、どれほどよかっただろう。

一方の夜見千絢は、手のひらのペンダント...

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