第88章 何気ない触れ合い

白坂柊真が薬瓶を受け取った瞬間、二人の指先がふと触れ合った。

夜見千絢は反射的に手を引く。

一方の白坂柊真は、何事もなかったように口元だけをわずかに持ち上げたまま言った。

「この前の遠野家の二人、最近また君にちょっかい出してないか?」

「出してないけど。急にどうしたの?」夜見千絢は眉を軽く跳ね上げて彼を見る。

「ならいい。君はじいさんの主治医だ。怪我でもされたら困る」

――結局は、おじい様の治療に支障が出るのが嫌なだけ。

夜見千絢は呆れたように口を尖らせた。ほんと、いいお孫さんだこと。

「安心して。あの程度じゃ私に傷ひとつ付けられない」

「それならよかった」

「まだ展示、...

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