第89章 重要なお客様

「――だから、増築はやる価値があると思うの」

夜見千絢は、自分が会社で見つけた問題点を夜見おじいさんに一通り伝えた。

夜見おじい様は小さくうなずく。

「そう判断したなら、その通りにしなさい」

そして、穏やかな目で続けた。

「これから先、会社の決定をいちいち私に確認しなくていい。見ていれば分かる。君は大きなことを成す子だ」

たった一度会社へ行っただけで課題を見抜き、しかも手を打てる。夜見おじい様にとって、夜見千絢は滅多に出会えない逸材だった。

「じゃあ……おじいさんは、増築に賛成してくれるってこと?」

夜見千絢が真剣な眼差しで問うと、

「うむ」

夜見おじい様ははっきりとうな...

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