第113章

深はそのメモを手にした。

『妊娠中の不倫』『動かぬ証拠』『星輝エンターテインメント村内社長』。

メモを握りしめる彼の手の甲に、青筋が浮かび上がる。

夏菜を別邸に軟禁し、何不自由ない暮らしを与えていたのは、彼女に言わせれば、単に息を吹き返し、再び悪事を働くための猶予を与えられたに過ぎなかったのだ。

車は城西の別邸へと疾走した。

深が夏菜の部屋のドアを蹴り開けたとき、彼女はのんびりとフェイスパックをしている最中だった。物音に気づくと、甘えたような声を出す。

「もう、乱暴ね。びっくりしちゃったじゃない」

だが、入ってきたのが深だと分かった瞬間、パック越しでも隠しきれないほどの狼狽がそ...

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