第51章

カリナンがハイウェイで猛スピードで車を追い越していく。

深の脳裏には、あの写真の数々が焼き付いていた。

意織が離婚協議書を破り捨てたときの決然とした姿、そして白川家のために自分に頭を下げたときの卑屈な姿が蘇る。

あの妥協はすべて、見せかけだったというのか。

悠だけでは飽き足らず、今度はまた別の男か。

意織、お前は俺の知らないところで、どれだけふざけた真似をしているんだ。

白川本邸の扉が、凄まじい力で蹴り開けられた。

中庭で煙草を吸っていた白川振一郎は、深の姿を見るなり、驚きのあまり吸い殻をズボンの裾に落とした。

「深……どうしてここに」

深は彼に一瞥もくれず、まっすぐ二階へ...

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