第79章

今回ばかりは、深もいくらか態度を軟化させていた。

意織の食事を制限することはなくなり、外部からマタニティ栄養学を専門とする漢方医まで招き入れ、毎日あの手この手で彼女の体調管理に努めている。

一度は解雇された看護師や栄養士たちも、再び屋敷に戻された。

だが、その自由に与えられた枠は、決して広いものではない。

庭のどこを歩こうと、背後には必ず無表情の家政婦が二人、影のように付き従っていることに意織は気づいていた。

彼女たちは一言も発さず、ただ三メートルの距離を保って後を追う。その手には、羽織るためのショールや保温ポットが握られていた。

塀の外でも、元より目立たぬよう配置されていた護衛...

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