第99章

「深、これ……書斎の古いパソコンで偶然見つけたの」

夏菜の声は涙ぐんでいた。「意織さんがこんなことするなんて信じられなかったけど、さっき佐藤正治が言っていたことを聞いたら……」

深は、その証拠の真偽を確かめようとすらしない。

彼にとって、今夜意織が悠と駆け落ちしようとした事実こそが、これらの「罪の証拠」に完璧な裏付けを与えていた。

胸の奥で燻っていた疑心暗鬼が、この瞬間、完全に爆発した。

「白川家のためなら、本当に手段を選ばないんだな」

深は立ち上がり、一歩、また一歩と意織ににじり寄る。

その圧倒的な威圧感に、意織は無意識に後ずさった。やがて背中が壁にドンとぶつかる。

「借金...

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