第101章

彼女はもう怯まなかった。バッグから録音ペンと、印刷したLINEのやり取りの束を取り出すと、ローテーブルに叩きつける。

『白原剛也。私が本当に、あなたの言いなりになるほど馬鹿だと思ってるんですか?』

小村玉子の声はまだ震えていた。けれど、その目だけは異様なほど真っ直ぐで、揺らがない。

『昨日、廊下で私を脅した言葉――全部、録ってあります。それに、あなたが送ってきたあの下品な嫌がらせのメッセージも。全部、ここに』

迷いなく再生ボタンを押す。

『小村玉子、いい加減にしろよ。白原花のPCに入ってる底値の予算、コピーして俺に渡せ。そうすりゃお前、これから白原グループで好き放題できる。だが逆ら...

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