第119章

私は流れに乗って言葉を継ぎ、あの夫婦をまっすぐ見た。声音はできるだけ誠実に、柔らかく。

『お二人、もしよろしければ……ご家族で、簡単なPR動画の撮影にご協力いただけませんか』

私は筋道立てて説明する。

『特別な準備はいりません。あの日の爆発現場で何が起きたのか――お二人が体験したことを、そのまま世間に伝えてほしいんです。藤原グループの「本当の姿」を取り戻したい。そうすれば、夫の助けになるだけじゃなくて、この環境プロジェクトが何のために始まったのかも、もっと多くの人に届くはずです』

夫婦は、迷う素振りすら見せなかった。間髪入れずに、笑顔で頷く。

『もちろんです! 光栄です!』

女性...

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