第40章

食後、使用人がお茶と果物を運んできた。

藤原お婆さんは私の手を両手で包み込むように握り、噛んで含めるように切り出した。

「花ちゃん、あんたも分かってるでしょ。私もお爺さんも、もう歳でね。これといって望みもないんだよ。ただひとつ……聡が早く家庭を持って、一人前になったところを見たいんだ」

そう言いながら、向かいに座る藤原聡へちらりと目をやり、言外に背中を押す。

「若い子のことに口を挟むのは野暮だって分かってる。でも、もう決めた仲なんだろう? だったら――式も、なるべく早く挙げたほうがいいんじゃないかい」

藤原お爺さんも湯呑みを置き、低く頷いた。

「定めるべきだ。藤原家の長男の嫁を、...

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