第83章

『三原様、お気遣いなく』

グラスの酒をほんの少し口に含み、私は距離を置いた声で続けた。

『ビジネスは実力勝負です。協業に必要なのは利益の一致であって、私情を混ぜるべきではありません。三原グループが誠意を示してくださるなら、過去の小さな出来事など、私は気にしません』

警戒と拒絶は、隠しようもなく滲んでいた。

三原佳恵子は私の冷えた視線を受け止め、ほんの一瞬だけ傷ついたように目を揺らす。

彼女は小さく息を吐き、グラスを置いた。苦笑が喉の奥で転がる。

『あなたが私を信用していないのは分かっています。駆け引きだと思っているんでしょう。でも、今日の言葉は本心です。三年前、私と藤原聡が一緒に...

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