第99章

それに、ついさっきまで陸原グループに資金を突っ込んでおいて、次の瞬間には私を盾にして弾除けにするなんて――計算が良すぎる。

『陸原家の件は、私が当然処理する』

私は彼の言葉に乗らず、鋭く目を据えて、そのまま切り込んだ。

『でも、それより先に聞かせて。私の秘書、小村玉子が――どうして突然辞めたの?』

「小村玉子」という名前が出た瞬間、白原剛也の笑みが、ぴしりと固まった。

目の奥に一瞬だけ走ったのは、明らかな動揺。

私がこのタイミングで噛みつくとは、想定していなかったのだろう。

けれど彼はすぐに取り繕い、肩をすくめて白々しく言う。

『妹の質問、面白いな。君の秘書が辞めた理由なんて...

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