第208章 御影家と犬は入るべからず

「頭、大丈夫か?」

 松山守が真っ先に声を上げた。

 彼は信じられないといった眼差しで御影安を睨みつけ、まるで化け物でも見るかのようだった。

 御影安は歯を食いしばる。

 本当はこんなことを言いたくはなかった。

 しかし先ほど、なぜだか分からないが、無意識にあの言葉が口をついて出てしまったのだ。

 だが——

 今や家は破産し、あちこちに借金を抱え、その上、御影の父と御影の母が入院している。本当に大金が必要な状況だった。

 御影安はまだ未成年だ。

 金を稼ぐ手段などあるはずもない。

 かつて仲良くしていた兄弟や友人たちは皆、彼を避けて寄りつかず、誰も金を貸そうとはしなかった...

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