第211章 御影様の運気を狙う

「彼? 御影さんの言う永瀬時って、あの人のこと? 私にもよくわからないわ。ただスタジオから出ようとした時に偶然会って、撮影を見に来ないかって誘われただけで……」

アイドルの誘いを断れる者などいるだろうか?

少なくとも、富樫円香には無理だった。

けれど今、相手が鬼を飼っているかもしれないと知ってしまえば、そのフィルターは一瞬にして砕け散った。

御影星奈は再び、撮影中の永瀬時に視線を向けた。

彼は仕事に没頭しており、危険が迫っていることには微塵も気づいていない。

女の心には、既にある推測が浮かんでいた。

「あなたの気運を吸い取ろうとしているのよ」

富樫円香は子役としてデビューして...

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