第218章 病院に連れて行こうか?

 奥村美里はきっぱりと言い切った。

 その表情は真剣そのもので、嘘をついている気配は微塵もない。

 まるで御影星奈が頷きさえすれば、すぐにでも瀬央千弥の心を取り戻させることができるとでも言いたげだ。

 御影星奈は微動だにしなかった。

 冷たい視線でしばらく彼女を見つめ、やがて低く笑い声を漏らした。

 その笑い声は楽しげでありながら、どこか嘲りが混じっている。

 顰めていた眉がすっと緩み、桃の花のような瞳から氷のような冷たさが消え、その艶やかな輝きに一瞬、心を奪われる。

 奥村美里は、自分の言葉が御影星奈の心を動かしたのだと思った。

 途端に得意な気持ちが込み上げてくる。

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