第222章 千弥、抱いてくれないか?

「どうした?」

前を歩いていた御影星奈と松山守が、同時に足を止めた。

ぱらぱらと鳴る雨音が耳に響き、湿っぽく冷たい空気が肌を撫で、思わず鳥肌が立つ。

富樫円香が「タッタッ」と早足で女のそばへ駆け寄り、片手で傘の柄を握りしめ、もう片方の手でスマホの画面をタップした。

投稿内容が表示されると、それを御影星奈の手に渡した。

投稿主はJ市のあるメディアスタジオだった。

フォロワーはようやく一万人を突破した程度。

しかし、この投稿の「いいね」の数は数十万にも達しており、コメントの活発さもトップクラスだ。

御影星奈はざっと流し読みした。

内容は彼女に関するものだった。

自称事情通を名...

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