第249章 またまた浮気現場?

 休憩室。

 瀬央千弥はすでに顔と体の傷の手当てを終え、シャツのボタンを大きく開け、鍛え上げられた上半身を晒していた。

 男はうつむき加減で、睫毛が目の下に淡い影を落としている。

 その表情は陰鬱で冷ややかだった。

 脳裏に浮かぶのは、先ほど御影星奈が謝部綾人を庇っていた光景ばかり。

 彼女の一言一句が、まるで鋭い剣のように彼の心臓を突き刺す。

 息苦しいほどの鈍痛が、呼吸さえ困難にさせた。

 その時、休憩室のドアが開いた。

 御影伽耶がぬるま湯の入ったグラスを手に、びっこを引きながら入ってくる。蠱惑的な顔には心配の色が浮かんでいた。

「千弥さん、本当に病院へ行かなくていい...

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