第334章 陰謀の端緒が現れる

元日の朝に刑野栞から電話がかかってきたことに、御影星奈は少しも驚かなかった。

先日、彼女は相手と取引をした。

彼女の側が保証したのは、向田保夫妻を大人しくさせることだった。

「御影お嬢さん、今日、御影伽耶と名乗る人が彼らに面会を求めてきたわ。あなたはとっくに予測していたの?」

あの日、立ち去る前に、御影星奈は彼女に、名家の実の娘に会いたければ大人しくしているようにと、向田保と小野桂に伝えるよう頼んでいた。

このような横暴で理不尽、かつ無頼な『ならず者』にとって、金銭の誘惑こそが最も強力なのだ。

信じる信じないはさておき、とにかく相手を怯ませることには成功した。

なにせ生涯貧乏だ...

ログインして続きを読む