第386章 一人は不運に見舞われ、一人は貧乏人

日向夢海は押し黙った。

その行為が正しいのかどうか、考えているようだった。

本心に従えば、彼女は実の両親を恨んでいた。

本来なら一人で上手くやっていけたはずなのに、彼らが突然現れたせいで、彼女の人生設計はすべて狂わされてしまったのだ。

ようやく幸せを手に入れたと思ったのに、結果はどうだ?

誰からも無視され、挙句の果てには偽善者で血の繋がらない妹に命まで狙われる始末。

もし羽鳥家に戻ってさえいなければ、今頃はまだ元気に生きていたのではないだろうか?

悪くない仕事に就き、未来に希望を抱いて。

たとえ御影星奈が言ったようにクズ男に引っかかることになったとしても、命を落とすよりはまし...

ログインして続きを読む