第400章 遅れてきた深情は草よりも安い

しんと静まり返る場内。

当事者である御影星奈は、終始気怠げな態度を崩さず、男と視線を合わせると、独りでに口角を吊り上げた。

「上山賢に言われて来たんでしょ」

まるでそうなることを予期していたかのような、断定的な口調だった。

男は顔をこわばらせたまま、同じ言葉を繰り返す。「我々の職務にご協力願います」

瀬央千弥は無意識のうちに一歩前に出て、二人の間に割って入った。

その冷徹な顔立ちにはかすかな寒気が宿り、切れ長の涼やかな瞳が、招かれざる客たちを鋭く見据える。

「お前たちが本物か偽物か、誰にわかる?」

これは、彼女を庇っているのか?

その結論に、御影星奈は興味深そうに眉を上げた...

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