第444章 逆らえない

玉置優希が電話を切って戻ってくると、顔色がすっかり悪くなっていた。

春原麻里が真っ先に尋ねる。

「玉置社長、どうかなさいましたか? また胃の調子が? 薬を買ってきます」

女は切迫した表情で、言い終わるなり行こうとした。

しかし、玉置優希に腕を掴まれ引き止められる。

「必要ない」

玉置優希の脳裏には、まだ蒲谷雅月のあの言葉が響いていた。

——『玉置優希、私、死ぬわ』

ありえない。

蒲谷雅月が死ぬはずがない。

ありえない!

きっと彼女の冗談だ!

玉置優希は拳を固く握り、顔を険しくした。今日は新森と提携の話をしに来たことなど、すっかり忘れてしまっている。

謝部綾人が淡々と...

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