第498章 彼は彼女の剣

「朗報だと?」

黒と白の使者が猛スピードで御影星奈の前に飛来する。その二つの幽鬼の顔には、焦燥と興奮が入り混じった表情が張り付いていた。

「何がいい知らせだ」

御影星奈が問い返すと、黒い使者が咳払いをしてから口を開いた。

「謝部綾人のことです! ついに見つけました!」

その言葉を聞いた瞬間、御影星奈の纏っていた怠惰な空気が霧散し、鋭い気配へと変わる。

長く反り返った睫毛の下にあるのは、幽玄な闇を湛えた瞳だ。

その奥底で鋭い光が一瞬閃き、彼女は静かに告げた。

「言ってみろ」

「それがですね、御影様。我々は今まで捜索範囲をある一点に限定しすぎていたのです。だから謝部綾人の痕跡が...

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