第525章 全てを話す

その一言に、二人の心臓が同時に『ドクリ』と跳ねた。

一人は夏川中島、そしてもう一人は言うまでもなく、謝部綾人である。

男はまだ、どう打ち明けるか決めていなかったのだ。

だから不意打ちの問いに、内心の焦りは隠せない。

急いで駆けつけたせいで、カラーコンタクトを入れる暇もなかった。ゆえに、御影星奈の瞳を直視することなど到底できない。

何か勘づかれるのを恐れて。

謝部綾人はうつむき、繋がれた二人の手に視線を落としたまま、顔色一つ変えずに首を横に振った。

「医者には運次第だと言われたよ。ある日突然、治ることもあるかもしれないって」

この言葉は、御影星奈への伏線でもあった。

失明など...

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