第54章 離婚しました、今は独身、ナンパしてもいいですか?

 瀬央千弥のこの手の振る舞いには、御影星奈はとうに見慣れていた。

 彼女が恋に溺れていた七年間、彼は御影伽耶のことで彼女を不当に扱うことが少なくなかった。

 たとえ非が御影伽耶にあろうとも、彼は彼女の言い分に耳を貸そうとはしなかった。

 疑う余地もない。

 彼は永遠に御影伽耶を偏愛するのだ。

 御影星奈は無造作にその封筒をゴミ箱に放り込んだ。

「お金で炎上を鎮火させようとしてる人、彼だけじゃないでしょ」

「御影さん、それまでご存知なんですか?」

 雲野悠は驚き、すぐに憤慨した。「あの人たち、一体何を考えてるんですかね? あの悪女の正体を見たっていうのに、まだ彼女のためにお金を...

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