第561章 お前ら羽田家は頭のネジが抜けているのか?

富田心恒が、間一髪で駆けつけた。

蹴破られたドアから外の風が吹き込み、カーテンが宙を舞う。室内は惨憺たる有様だった。

上山賢はその場を転がり、黒い霧の助けを借りてどうにか封魔剣の一撃を躱した。その姿は、まさに負け犬のようだった。

彼の眼差しは毒を塗ったかのように怨毒に満ち、殺意がほとばしる。黒い霧が彼の耳元で囁いた。

『今すぐあの羽田律という男を捕まえてこい! 御影星奈を殺すんだ!』

黒い霧と上山賢の関係は、協力という言葉が最も適切だろう。

彼らは対等な立場にある。

だが、さらに細かく分類するなら、上山賢が機嫌を損ねないようご機嫌取りをしなければならない関係だ。

実力至上主義...

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