第566章 星奈ちゃん、噛んで

その音を聞いても、御影星奈は瞬き一つしなかった。

身体はとっくに限界を超えているというのに、彼女は分離の動作を止めようとはしない。

悪役は多弁ゆえに自滅すると、相場が決まっている。

上山賢がおしゃべりなのは言うまでもないが、その協力者も似たような性分らしい。

道理でつるむわけだ。

御影星奈の額にはびっしりと脂汗が滲み、表情は険しい。苦痛に歪む「清虚真人」の顔を見据え、一瞬たりとも油断はできない。

黒い霧が、なおも語りかけてくる。

「お前のような極悪人が、なぜ転生できたのか不思議に思わないのか?」

前世の記憶なら、御影星奈自身も目の当たりにしている。

彼女は街を屠り、数えきれ...

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