第98章 元夫が内包された

 場内は静まり返っていた。

 瀬央千弥:「……」

 松山守は両膝を擦りむき、痛みに顔を歪めている。

 少年がふらふらと地面から立ち上がると、また倒れそうになったところを、瀬央千弥がすかさず手を伸ばして彼の後ろ襟を掴んだ。

 御影星奈に目をやると、すでに剣を手に羽瀬月の助太刀に向かっていた。

 一人と一体の鬼が十数合打ち合った後、少女は明らかに体力を消耗しきっていた。

 顔は蒼白で、半袖のシャツは汗でびっしょり濡れている。

 続けてお札で攻撃しようとしたその時、一組の手が彼女の肩に置かれた。

「休んでて。ここは私に任せて」

 羽瀬月の瞳が驚喜の色に輝いた。

「はい、では御影...

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