第122章

原田蒼汰は唇をきゅっと結び、ドアノブを握る手に、気づかれない程度の力を込めた。何か重い決断を下そうとしているように――しばらくしてようやく力を抜き、足を踏み入れる。

だがソファには座らず、そのまま小林凌輝のもとへまっすぐ歩いた。

「小林社長。緊急の件で、個別にご報告があります」

声は低く、押し殺している。

小林凌輝は顎をわずかに引き、先を促す。

原田蒼汰は回りくどいことをやめ、一歩近づくとポケットからスマホを取り出した。ロックを解除し、匿名のメッセージを開いて差し出す。

――手が、かすかに震えていた。

小林凌輝が受け取る。そこには数枚の写真と、チックトックの動画リンク。

写真...

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