第133章

彼女は歩み寄り、爪先で床板の縁を引っかけると、ぐっと力を込めて持ち上げた。

床板が、かすかに浮いた。

下には浅い窪みがあり、掌ほどの鉄箱が横たわっている。錆びついてはいるが、留め金は無傷だ。

雪奈の鼓動が、一拍だけ跳ねた。彼女は鉄箱を取り出し、袖で表面の埃をぬぐう。

留め金に南京錠はない。ただ引っかけてあるだけだ。指で外し、蓋を開ける。

中にあったのは、古びた鍵が一本。全体が鈍い光を帯び、歯はひどくすり減っている――何度も使われてきたのが一目で分かった。鍵の下には、黄ばんだ写真が一枚、押し敷かれていた。

雪奈は写真をつまみ上げる。指先が、わずかに震える。

写っているのは師匠と、...

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