第148章

山本祐翔は淡くうなずいた。

食事が半ばに差しかかった頃、彼はふいに取り箸を取り、豚の角煮を一切れつまんで山本父の椀へ置いた。

山本父の手が、ぴたりと止まる。

椀の中の肉を見下ろし、次いで山本祐翔を見上げる。目の奥の感情は、複雑で読み取れない。

「父さん、もっと食べて」

山本祐翔の口調は落ち着いていて、まるで当たり前のことをしただけだという顔だった。

「このところ会社のことで気を揉んでたろ。お疲れさま」

山本父は口を開きかけたが、結局何も言わず、視線を落としてその角煮を口に運んだ。

向かいに座る山本華子は、その光景を見つめながらも、変わらず上品な微笑みを貼り付けていた。だが箸を...

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