第175章

梅野昭人の裁判は翌朝9時に組まれていた。雪奈が着いたとき、傍聴席はすでにそこそこ埋まっている。

マスコミの記者。見覚えのない一般人らしき顔。

雪奈は後ろの端の席を選び、膝の上にバッグを置いたまま、被告人席へ視線を据えて静かに待った。

数分後、脇の扉が開く。

梅野昭人が、二人の法廷警備員に挟まれて入ってきた。オレンジ色のベストを着せられ、数か月前よりひと回り痩せたように見える。

頬骨が浮き、眼窩が落ちている。だが目だけは、負けを認めない獰猛さを宿したまま、傍聴席をなぞるように見回した。まるで一枚一枚、顔を照合しているみたいに。

裁判官が着席し、書記官が事件名を読み上げる。

審理が...

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