第178章

山本祐翔は手紙の中で、山本グループの後始末はほぼ片がつき、会社も少しずつ通常運営へ戻りつつある、と書いていた。今後は業務の大半が海外へ移っていくらしい。

帰国の予定は未定。過去を振り返りながら、いちばん苦しい時期に手を差し伸べてくれた雪奈への感謝と、小林凌輝が義理堅く力を貸してくれたことへの礼も添えられていた。

最後には、こんな一文が添えられていた。

『こっちのコーヒー、なかなかいける。機会があったら飲みに来いよ』

雪奈は読み終えると、ふっと笑って手紙を丁寧に折り、封筒に戻した。引き出しを開けて、そっとしまう。

……

同じ月、小野朝香は梅野昭人事件をめぐる一連の深掘り記事で、年間...

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