第71章

雪奈は小さくうなずいた。

「もし負担が大きすぎるとか、もっといい行き先があるって思う人がいたら……今ここで言ってください。私は引き留めない。補償も、支払うべき分は一円たりとも削らない」

一拍置き、声の温度がすっと落ちる。沈んで、それでいて揺るがない。

「でも、私を信じてくれる人がいるなら。一緒に賭けてくれるなら――約束する。『初雪』が続く限り、肩を並べて戦う仲間を絶対に粗末にはしない」

「小林グループが、私たちを締め出すつもりなら……」

顎をわずかに上げる。瞳の奥で、言葉にできない光がきらりと走った。

「見せてあげる。大企業との提携も、安定したサプライチェーンもなくたって――私た...

ログインして続きを読む