第94章

翌日。

雪奈の高熱は少し下がっていたが、まだ頭の芯がぼんやりしていた。目を開けると、ベッドの脇で山本祐翔が突っ伏したまま眠っている。

目の下には濃い隈。明らかに一晩中つき添っていたのだろう。片手は毛布の上に、力なく置かれていた。

胸の奥がじんわり温かくなるのと同時に、深い申し訳なさが押し寄せる。雪奈がそっと身じろぎして起き上がろうとした瞬間、祐翔がはっと顔を上げた。

「起きた?」

祐翔はすぐに背筋を伸ばし、まだ眠気の残る目で彼女の額に手を当てる。昨日みたいな焼ける熱はない。それを確かめると、ようやく息を吐いた。

「少し下がったな。どう? 頭、ふらつく? お腹は空いてない?」

矢...

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