第18章

次の瞬間。梨乃の背後から伸びた手が、その鞭をあっさりと掴み取った。

空中でぴたりと止まる鞭。予想していた激痛はいつまで経っても降ってこない。梨乃が恐る恐る目を開けると、背後には琳が立っていた。

震える声が漏れる。

「琳……ありがとう」

琳が手を放すと、鞭がばさりと床に落ちる。雪枝は血相を変えて怒鳴りつけた。

「琳、余計な真似はおやめなさい! この子が夢子のお気に入りのグラスを割ったから、私が躾をしてやっているのよ!」

梨乃が無傷であることに腹を立てたのか、夢子も横から口を挟む。

「琳、口出ししないで。梨乃が私のグラスを割ったのよ。お爺様が私にプレゼントしてくれた、世界に一つだけ...

ログインして続きを読む