第62章

琳が大番狂わせで大会の優勝を飾ったというニュースは、瞬く間に世界中を駆け巡った。しかし当の彼女は、平然とした足取りで橘家の本邸へと戻ってきた。

屋敷に足を踏み入れると、そこには橘家の親族や知人が大勢集まっていた。誰もが琳の突然の帰還に驚きの目を向ける。

だが琳は無駄口を叩かず、片手で国際大会の賞状を突き出し、冷ややかな声で言い放った。

「この前のパーティーで私に賭けると言った人たち、さっさと賭け金を清算してちょうだい」

橘家の面々は、彼女が帰るなり金を要求してくるとは思わず、互いに顔を見合わせた。やがて、誰かが突然大声を上げる。

「賭け金だと? あの時はただの冗談だったじゃないか。...

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