第73章

悠が厳しい口調で言い放つ。数十人の人だかりを挟んで、二人の視線が空中で交錯した。琳は口角をわずかに上げ、静かに答える。

「悠さんの仰る通りに」

一方、壇下に立つ小林の顔色は最悪だった。まさか九条家の人間が琳の肩を持つなど、思いもよらなかったのだ。

もし検査の結果、oiという成分が検出されなければ、彼女は二度と研究室に立ち入れなくなる!!

ただのしがない医療助手として働くしかなくなり、給与も待遇も今までとは天と地ほどの差になってしまう。

先ほどまでの自信はどこへやら、途端に焦りが込み上げてきた彼女は、壇上の琳を穴のあくほど見つめた。

三十秒後。傷跡消しクリームは完全に溶けきったが、...

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