第102章 人間をやめろってことか

「花恋さん! ひとり暮らしとかマジで怖すぎて死ぬ!」

山川悦子はわめきながら、勢いよくドアを閉めようとした。

工藤花恋が止めに入る。腕を伸ばすが――掴めたのは空気だけ。

「ちょっと待って! 山川悦子、あんた――」

バタン。

山川悦子は容赦なくドアを閉め、カチャリと鍵までかけた。

工藤花恋は絶望して目を閉じる。

終わった。

今夜、この部屋は――祭り会場みたいに騒がしくなる予感しかしない。

当の山川悦子は、室内の異様な空気など微塵も気づかない。

持ってきた服をソファへ放り投げると、くるりと振り返り、両手を合わせて工藤花恋に泣きつくように訴えはじめた。

「花恋さん、さっきのこ...

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