第13章 再び警察署に入る

三浦央士は片手でハンドルを握り、もう片方の手で苛立たしげにネクタイを緩めた。

脳裏にこびりついて離れないのは、あの女が離婚を切り出したときの、あまりにも冷え切った顔。

三浦央士はふっと冷笑した。目の奥には、あからさまな嘲りが沈んでいる。

数十億の持ち株さえ、ぼろ雑巾みたいに投げ捨てられる。

工藤花恋――お前の工藤洸平への執着は、ずいぶんとご立派なもんだな。

どれほど走ったのか、自分でも分からない。

ふいに、車窓の外から聞こえてきたざわめきが、まとわりつく思考を断ち切った。

繁華街の夜市。

屋台の灯りが揺れ、煙がたなびき、人の声が波みたいに押し寄せてくる。

空気には、質の悪い...

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