第131章 深夜のお粥

工藤花恋は何も言わなかった。

三浦央士の、唐突で――しかも珍しく温度のある気遣いに対して、彼女が返したのは礼儀としての小さな頷きだけ。距離の取り方は、初対面の取引先に向けるそれと変わらない。

そして迷いなく踵を返し、会議室を出ていった。

三浦央士は、その薄い背中を目で追う。

なぜだろう。胸の奥に沈んでいた不安が、ますます重くなっていく。

それからの日々は、三浦グループのチームが大勢で乗り込んできたことで、両社の共同オフィスが完全に戦場と化した。

残業、残業、また残業。

衡安グループでは当たり前の光景になった――はずなのに。

工藤花恋だけは、例外だった。

プロジェクトの絶対的...

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