第161章 もう一度記憶喪失になってもいい

スマホ画面の冷たい光が、工藤花恋の瞳の底に沈む氷の色を、容赦なく照らし出していた。

三浦央士は俯き、写真が何を写しているのかを理解した瞬間――瞳孔がきゅっと縮む。息が止まったように、身体が固まった。

だが、その短い硬直のあと。

深い眼差しの奥に、ふっと肩の力が抜けるような安堵が滲んだ。

彼は長く息を吐く。

「花恋……これで、怒ってるのか」

一歩、距離を詰める。迷いのない声で、言い訳ではなく説明を差し出すように。

「聞いてくれ。今日、岡田明菜が会社に来たのは事実だ。でも誓う。すぐ警備に頼んで追い出した。俺は、あいつと何もしてない。絡んでもいない」

「触らないで!」

花恋は感電...

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