第180章 墓地へ両親のお墓参りに行く

今回の入院は、工藤花恋が想像していたよりずっと長引いた。

だからこそ、ようやく退院できたときには、季節はすっかり冷え込んでいた。

海外で治療を受ける前に、医師がようやく首を縦に振り、半日だけの外出を許可してくれたのだ。

病院の正面玄関を出た瞬間、細かな雨が真冬の冷気をまとって頬を刺した。

工藤花恋は分厚いカシミヤのブランケットにくるまり、車椅子に深く身を沈めている。

工藤洸平が、壊れものを扱うみたいに慎重に車椅子を押した。

少し身をかがめて言う。

「姉ちゃん、半日だけだ。どこ行きたい? 俺、ずっと一緒にいる」

花恋は鉛色の空を見上げ、自嘲気味に口元をゆるめた。

「お父さんと...

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