第67章 警察署で人を引き取る

三浦央士は、彼女の手にあるカードの束を見ても、手を伸ばさなかった。

ただ、冷え切った顔で彼女を睨み据える。

「俺が言ってるのは、そんな話じゃない」

工藤花恋は眉をわずかに寄せ、氷みたいな視線を向けた。

「じゃあ、何の話?」

三浦央士は奥歯を噛みしめ、子どもみたいに意地を張ったまま食ってかかる。

「昨日、俺の誕生日だった。お前、知ってたよな。なのに、なんで一言もなかった?」

せめて、皮肉でもいい。「誕生日おめでとう」――それすら、なかった。

それを聞いた工藤花恋は数秒黙り、やがて可笑しそうに息を漏らした。笑っているのに、目は笑っていない。

「三浦社長。世界中があなた中心に回っ...

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