第68章 彼は親に会うことになった

「ケンカの原因は、こちらの岡田さんです」

警官は手元の手帳をぱらりとめくり、そこでようやく説明を始めた。

「もともと南川さんはお父さまとレストランで食事をされていました。そこへ途中、岡田さんが三浦さんと一緒に来店され、鉢合わせになったそうです」

「南川さんのお父さまが岡田さんと三浦さんに声をかけ、同席して食事をしようとした」

そこまで聞いたところで、工藤花恋は眉をわずかに寄せた。

南川杏菜の父が、どういう男か――花恋はよく知っている。

岡田明菜の母親を贔屓し、その延長で義理の娘である明菜も溺愛した。

実の娘である杏菜より、あからさまに可愛がった時期さえある。

警官は淡々と続け...

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