第8章 弟の懺悔

集中治療室には、機械が刻む無機質な電子音だけが残っていた。

ピッ――ピッ――

まるで命の残り時間を数えているみたいに、冷たく、単調に。

工藤花恋は、自分がひどく長い夢を見ていた気がした。

夢の中で、彼女は果てのない深海に沈んでいた。

凍えるような海水が肺の奥まで流れ込み、息ができない。もがいても、もがいても、苦しさは影のようにつきまとって離れない。

必死に手を伸ばし、浮き木を掴もうとした、その瞬間。

三浦央士が、あの底意地の悪い顔で、彼女をさらに深い海の底へと突き落とした。

「……姉さん……」

喉の奥で押し殺したような嗚咽。

震えを帯びたその声が、遠い天の端から届いたみた...

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