第157章 三年の結晶

七尾敦は呆気にとられた。

「……はい?」

「Aethelプロジェクトに対する西園寺グループの投資意向、そのすべてを撤回する」

西園寺京夜は背を向けたまま言った。一睡もしていないその瞳は赤く充血している。

だが、あの身の毛もよだつような殺気は消え失せ、底知れぬ疲労感だけが漂っていた。

「今後、Aethelへの接触に一切の商業的手段を用いるな」

七尾敦は完全に混乱した。

昨日受けた指示とは、まるで正反対ではないか。

「ですが社長、それでは我々が葉山さんと関わる唯一の手段が……」

「あれは接触じゃない。威圧だ」

西園寺京夜は彼の言葉を遮った。

「俺は以前……どうしようもないク...

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