第214章 国運の争い

彼女は試験台の脇にあるホログラムプロジェクターを指差した。

「葉山社長、ご自身の目で確かめてください。これは今日の未明、素材の限界破壊試験を行っていた際に記録された映像です」

ホログラムが起動し、力場発生装置の中央に固定された手のひら大の『涅槃』のサンプルが空中に映し出される。

「超高周波レーザーを用いてサンプルの微細構造を継続的に破壊し、最も過酷な宇宙環境下での一万年分の損耗をシミュレートしました」尾方教授が解説を加える。

映像の中では、目も眩むようなレーザー光がサンプルの表面を正確に射抜いていた。

やがて、肉眼でも確認できるほどの微細な亀裂が走る。

「試験開始から七十二時間、...

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