第220章 一言も信じない

それは彼女の急所であり、同時に逆鱗でもあった。

どれほどの時間が過ぎただろうか。彼女は身を起こし、ドアを押し開けて外へ出た。

廊下にはもう、誰の姿もない。

西園寺京夜は去った。まるで最初から存在しなかったかのように。ただ、空気の中に微かな冷気だけが漂っていた。

葉山立夏は病室の前へ戻り、ガラス越しに眠り続ける叔母さんを見つめた。

憤怒と殺意は、この瞬間、心の最深部へと押し込められた。

叔母さんにはもう、指一本触れさせない。これ以上の恐怖など味わわせはしない。

必ず取り戻す。どんな代償を払ってでも。

……

ニューヨーク、午前四時。

河名新一が待ちわびていたのは、葉山立夏の崩...

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