第228章 いくつかの過ち

埴田繁は、相手側の弁護士が浮かべた驚愕の表情など歯牙にもかけず、助手に向かって小さく頷いた。

公聴室の大型スクリーンが切り替わる。

まず映し出されたのは、葉山家に伝わる古びた日記帳だ。その一ページ一ページが、高解像度でスキャンされている。

傍らに表示されたデジタル解析ソフトは、紙の繊維、インクの浸透具合、そして風化の度合いを分析し、一つの明確な結論を導き出していた。

『当該手稿の成立年代は、少なくとも百二十年前を下らない』

続いて、スクリーンには一本の動画が再生され始めた。

それは地下ラボにおいて、尾方教授率いるチームが昼夜を問わず実験に没頭する記録映像だった。

すべての実験デ...

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